iPhone乗り換え前後の相談・体験会:機種選びと上達のコツ

姫路デジタルサポート
2022年10月26日
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相談・体験会は、要望に応じて随時開催しますので、ご連絡ください。

姫路デジタルサポート 079-228-5856

■相談会

iPhoneに関すること何でも相談ください。乗り換えの前にぜひお読みください。

1 スマートフォンを購入する前に

(1) iPhoneとAndroidの違い

スマートフォンは、基本ソフトの種類によってApple社のiPhoneと、Googleやサムスンなど多くのメーカーが製造するAndroid系とに大別できます。視覚に障害のある人が使用するという観点からのそれぞれの特徴は次のとおりです。

□ iPhone
  • ・視覚障がい者は、読み上げ機能のVoiceOverを使ってiPhoneを操作しますが、購入してすぐにVoiceOverを利用することができます。
  • ・障がい者の多くがiPhoneを使用しています。サポートできる人も多く、Android系よりもサポートを受けやすい環境にあります。
  • ・視覚支援系のアプリなどはiPhoneだけに対応している場合が少なくありません。
  • ・本体が高価です。
□ Android
  • ・Android系スマフォはTalkbackという読み上げアプリを利用して操作を行います。近年はTalkbackも充実し、利用者も増えているようです。
  • ・TalkBackなどのセットアップには、晴眼者の助けが必要です。
  • ・機種によって、使い方が異なる部分があることから、サポートを受けにくいと思われます。
  • ・機種によっては安価なものもあります。

(1) 携帯電話の選び方

ガラホ・ラクラクホン・Android・iPhoneなど様々な種類がありますが、自分に合ったものを購入しましょう。

  • ・電話とメールだけ以外に使わない方 ➡︎ ガラホ・ラクラクホン
  • ・自分で勉強して使おうと意欲のある方 ➡︎ Androidスマフォ
  • ・「文書の読み取り」や「歩行支援」などの機能を使いたい方 ➡︎ iPhone

(2) iPhone SE

□ 視覚障がい者のiPhoneの使い方

ロービジョンの方は画面の文字を拡大します。一方、全盲やそれに近い方は「ボイスオーバー」という読み上げ機能とジェスチャーという指の動作によって操作を行います。

iPhone初心者の方は、ホームボタンのあるSE3が便利です。熟練者にはホームボタンのないiPhone13なども使えます。

iPhone SE3の中でも、いろいろ仕様がありますが、次の仕様のもので十分使えます。

□ iPhoneの仕様
  • ・機種:iPhone SE3 (2022年3月発売)
  • ・メモリーは64GBで十分
  • ・価格は約65,000円程度
  • ・通信プラン:
    • – 自宅にwi-fiがある場合、データ通信量は月2, 3GBで十分です。
    • – 自宅にwi-fiがなくて、Zoom, Lineアプリで動画を使用したい方は、注意が必要です。
    •   これらを使うと、1時間に500MBのデータ量が必要となりますので、月にどのくらい使うかを考えて、通信プランを契約しましょう。
  • ・ケース
  •  iPhoneは表も裏もツルツルで落としそうになります。また、操作をする時にケースがあった方が使いやすいです。いろいろなケースがありますので、実際に手に取って確かめてから購入しましょう。

(3) 携帯ショップに依頼すること

  • ・電話番号、メールアドレスなどの登録データを新しいアイホンにコピーしてもらう。
  • ・Apple IDの設定をしてもらう。
  • ・メールアプリにApple IDで使用したメールアドレスを登録してもらう。
  • ・Apple IDのパスワードやメールのパスワードをメモに書いてもらい、大切に保管する。
  • ・パスコードは設定してもらわない。
  • ・ボイスオーバーの設定
    • – ホームボタンの「3回早押し」で、ボイスオーバーのオン・オフができるようにセットしてもらう。
    • – 晴眼者に操作をしてもらう時は、ボイスオーバーをオフにする。
  • ・Siriの使い方を教えてもらう
  •  電話をする、メールを送る、カレンダーに登録するなど

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2  iPhoneを使うに当たって

(1) アイホンにできること

アイホンにできて、パソコンにできないことはたくさんあります。

  • □暮らしの中で利用
    • ・時計、天気、カレンダー、Zoom、Line、音楽、ラジコなど
  • □視覚支援
    • ・印刷物や冊子を読み上げる。シーンを知る。
    • ・郵便の差出人を読み上げる。
    • ・衣服の色を知る。
  • □歩行支援
    • ・周囲の店舗、施設を知らせてくれる。
    • ・目的地までの方位と距離を知らせてくれる。
    • ・信号の色を教えてくれる。
  • □ヘルスケア支援
    • ・ワクチン接種証明
    • ・体重計、血圧計に接続

(2) アイホンの操作で難しいこと

アイホンでできることは多いですが、難しいこともあります。

  • ・ボイスオーバーを使ってキーボードからの文字入力は、煩雑で難しく、時間もかかります。
  •  この文字入力の負担を軽減するため、「音声認識による音声入力」や「外部キーボード」を大いに活用しましょう。

(3)  アイホン上達を阻む4つのバリア

アイホンの上達を阻む4つのバリアとそれへの対応は次のとおりです。

  • バリア1:iPhoneの効用について知らない。
    • ・「文書の読み取り」や「歩行支援」などを体験することで、アイホン学習への強い動機づけや励みになる。
    • ・視覚支援や歩行支援などの新しいアプリがたくさん開発され、iPhoneにできることは増えている。
  • バリア2:iPhoneを使ってみたいが、教えてもらえる人が近くにいない。
    • ・地域で開催される講習会等でアイホンの基本操作を習得できる。
    • ・その後も、姫路では毎月個別サポート、講習会、自主トレなどアイホンの使い方の情報を得たり、学習する機会がある。
    • ・仲間と一緒に学習したり、情報交換したりすることが楽しく、役に立つ。
    • ・メーリングリストやオンライン会議、YouTube、ClubHouseなど、在宅で情報交換できる場も増えている。
  • バリア3:アイホンを購入しても、使いこなせるかどうか不安
    • ・講習会に参加することでアイホンの基本操作ができるようになる。
    • ・目標を持ち、それに向けて練習を継続することが大切。
    • ・自分でできないことは、身近な人に助けてもらう。助けてもらえる人を見つけることも大切。
    • ・全てのことができなくても、気にしない。アイホンの操作に行き詰まり、落ち込む時は、ピアメンタルサポートで応援。
  • バリア4:自信がないので2台持ちする。
    • ・2台持ちはしないことが、上達の早道。これは、これからはアイホンを使うぞという覚悟ができると同時に、日常の練習を促進させる。
    • ・4回の乗り換え講習プログラムで、ボイスオーバーを使って電話、メールが使えるようになるので、以前使っていたガラケーは不要。

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■ 体験会(デモ)

(1) ジェスチャーの練習

  • ・1本指 タップ(項目読み上げ)、ダブルタップ(実行、決定)
  •      右スワイプ・左スワイプ(項目を戻す、次に進める)
  • ・2本指 ダブルタップ(電話を受ける、音声入力をする)

(2) 電話をかける、取る

  • ・かける:Siriで電話をかける  
  • ・受ける:2本指ダブルタップ

(3) Siri

  • ・ホームボタンの長押し 「ポン」 -> “リクエスト” -> ホームボタンを離す
  • ・カレンダーを利用する
    •  -“講習会をカレンダーに登録して”
    •  -“今週の予定を教えて”

(4) Siriでメール

  • ・Siriでメールの受信、送信

(5) Seeing AI, Sullivan+, Envision AI

  • ・郵便物の差出人を読み上げる(”短いテキスト”)
  • ・A4の文書を読み上げる。(”ドキュメント”)
  • ・衣服の色を読み上げる。(”色”)

(6) Soundscape

  • ・現在地、周辺の施設・店舗を知る。

(7) ICカードリーダー

  • ・電子マネーの残高、利用履歴を読み上げる。

(8) Be My Eyes

  • ・例えば、電子レンジのボタンの名前を知りたいとき、電子レンジをiPhoneのカメラをとおして、ボランティアに見てもらう。

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■相談会・体験会の申し込み方法

□電話

 079-228-5856
 姫路デジタルサポート(栗川)

□ メールによる申し込み

□Webフォームからの応募・問い合わせ

下記のフォームの各項目に記入のうえ、確認画面ボタンを押してください。当方から折り返し連絡させていただきます。

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