視覚障がい者のiPhone(VoiceOver)教室 テキスト

Lineアプリ(その2):安全に使うために

姫路デジタルサポート
2025月4月9日
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目次

なお、さまざまなトークの方法については、Lineアプリ(その1)をご覧ください。

7 公式アカウントの利用

(1) 公式アカウントを友だち追加

公式アカウントを検索した結果が表示さてれいる。「公式アカウント」というカテゴリーが表示され、その下に、個々のアカウントが表示されている。
図 公式アカウントの検索結果の画面

 自治体や企業、店舗、テレビ番組などがLINE上でアカウントを作成し、ユーザーとコミュニケーションをとることができるサービスです。公式アカウントからユーザーに対してメッセージ・情報が配信されたり、クーポンが発行されたり、また、逆にユーザーから投稿をすることができます。

 公式アカウントを友だち追加すると、トークメッセージ画面で通常の友だちと同じ操作でコミュニケーションをとることができます。

■公式アカウン検索

Lineのホーム画面の「検索フィールド」にキーワードを入力して検索を行います。

  • ・ホーム画面で、右スワイプで検索フィールドまで進みます。右スワイプを6、7回行います。プロフィール画像の次にあります。
  • ・検索フィールでダブルタップをして、編集中にします。
  • ・2本指でダブルタップして、音声入力を開始します。その後、探している公式アカウントに関するキーワードを発話します。例えば、”姫路市”と発話します。
  • ・発話の後は、必ず、2本指ダブルタップをして、音声入力を終了します。
  • ・検索フィールドに入力されると、自動的に検索結果が表示されます。
■検索結果から希望の公式アカウントを探し、友だち追加します。

検索結果の中から、希望の公式アカウントを見つけます。

  • ・カテゴリー順、つまり、友だち、トーク、メッセージ、スタンプ、公式アカウントの順に並んでいます。「公式アカウント」見出しと読み上げるまでには、かなりの右スワイプが必要です。
  • ・公式アカウント見出しと読み上げた後、一つひとつ丁寧に確認をします。
  • ・これだと思うアカウントがあれば、右スワイプをして「友だち追加」ボタンに進み、ダブルタップします。
  • ・なお、公式アカウントの概要を読み上げた項目をダブルタップすると、その公式アカウントのプロフィール画面が表示されます。友だち追加をするかどうかを判断するため、プロフィール画面を読むのも良いでしょう。プロフィール画面にも「友だち追加」ボタンがあります。
  • ・「友だち追加」ボタンをダブルタップした後は、そのボタンの名称が「トークルームに移動」ボタンに変わります。そのボタンをダブルタップすると、トークメッセージ画面に移動します。
  • ・このトークメッセージ画面では、通常の友だちと同じようにメッセージのやり取りができます。
  • *カテゴリーは「見出し」になっているので、ローターの見出し機能でカテゴリーを移動することができますが、残念ながら、15.1.1バージョンでは見出し機能が使えませんでした。
姫路市公式アカウントのトークルームが表示されている。画面下部には受信設定のボタンなどが表示されている。
図 姫路市公式アカウントのトークルーム画面
姫路市公式アカウントのプロフィール画面。姫路市の文字列の左側に、灰色の認証マークがある。画面中央部にはトークボタンが配置されている。
図 姫路の公式アカウントのプロフィール画面
◇課題 

 ・姫路市公式アカウントを友だちに追加します。
  なお、姫路市公式アカウントでは、友だち追加後、受信設定で受信する情報分野を選択します。

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(2)文字起こしばりぐっどく

 「文字起こしばりぐっどくん」はLINEの公式アカウントで、文字の入った画像をトークで送信すれば一瞬で認識結果が帰ってきます。手書きの文字も認識します。

 <操作方法>

  • ・「文字起こしばりぐっどくん」公式アカウントを検索して、友だち追加します。
  • ・トーク一覧画面で「文字起こしばりぐっどくん」を確認し、トークメッセージ画面に移動します。
  • ・トークメッセージ画面の最下部のツールバーの「カメラ」ボタンに移動し、ダブルタップします。
  • ・「撮影を始める」ボタンにカーソルを移動させてから、カメラを文字起こししたい文書やカードなどに向けます。そのままにして、ダブルタップするとシャッターが切れます。
  • ・シャッターを切った後、画面右下にある「送信」ボタンをダブルタップします。
  • ・しばらくすると、認識結果が送信されます。
◇カメラのシャッター操作のコツ

 シャッターを切るためのダブルタップがしにくい方には、別の方法があります。カメラを片手で構えて、別の手で2つのボリュームボタンを同時に押すとシャッターが切れます。

 ホームボタンのある機種では、右側サイドボタンとボリュームボタン(どちらか一つ)を同時に押すことでもシャッターを切ることができます。

ばりぐっどくんという文字列の左に灰色も認証マークが記載されている。
図 公式アカウント文字起こしばりぐっどくんのプロフィール画面
公式アカウント文字起こしばりぐっどくんとのトークルーム。画面下部のカメラのボタンがある。 また、カードの写真とそのテキストがトークメッセージとして表示されている。
図 公式アカウント文字起こしばりぐっどくんとのトークルーム
■公式アカウントの安全性

 公式アカウントが審査に合格しているかどうかを認証マークの色で示しています。灰色、紺色、緑色の3種類があります。

 紺色と緑色のマークは、審査に合格しているアカウントです。緑色のマークはプレミアムアカウントと呼ばれ、特に優れていると判断されたアカウントに付与されます。

 一方、灰色のマークは未認証アカウントで、誰でも作成することができます。しかし、灰色マークだからといって怪しいアカウントとは限りません。内容をよく読んで判断しましょう。

*トークメッセージ画面上部のアカウント名の前に認証マークがイメージとして表示されています。しかし、ボイスオーバーではそのマークを読み上げませんので、認証マークの色を知ることができません。

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8 安全に使うために

(1)Lineアプリにおけるセキュリティの問題点

 Lineに関しては、次のようにセキュリティの問題が指摘されているので、それぞれについて予防策を講ずることや、次節の「安全に使うための設定」を行うことが大切です。

・迷惑行為、詐欺行為

 Lineを通じて投資の勧誘をされる、知らない人が勝手にグループトークに入っているなど、怪しいと感じた場合は、「ブロック」「削除」「通報」を行います。

 また、その場合、招待QRコードや招待リンクが外部に流出している可能性があるので、Lineアプリの設定でQRコードやリンクの更新を行います。同時に、セキュリティを高める設定も行います。

・情報漏洩

 大量の個人情報が流出した事例が何度もあります。予防策としてトークメッセージにパスワードなど重要な情報を書き込まないようにしましょう。また、Lineも含めて同じパスワードの使い回しはやめましょう。

・アカウントの乗っ取り

 「アカウントからログアウトされました」という画面が突然表示された場合、第3者がLineアカウントに不正にログインしようとしている可能性があります。Lineの電話番号やパスワードが盗まれている可能性があるので、パスワードを変更します。

 予防策として、LineのメッセージやWebページで安易に電話番号やパスワードを入力しないことが大切です。また、Lineの設定において、他の端末からのログインを許可しないに設定を変えることが重要です。

 これらのセキュリティ問題に対して、次節の「安全に使うための設定」において、具体的に設定を行います。

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(2)安全に使うための設定

 Lineアプリの設定において、セキュリティを高める設定を行います。

■設定

 Lineアプリのホーム画面の右上部にある設定を使用します。

 <設定画面への移動方法>

  •  ・画面下部のタブバーの「ホーム」ダブをダブルタップします。
  •  ・4本指で画面上部をタップして、画面の最初の項目に移動します。
  •  ・右スワイプを3回行い、「設定」まで移動し、ダブルタップを行います。

 設定画面には多くの項目が配置されていますが、セキュリティに関係するのは、「アカウント」「プライバシー管理」「友だち」の3項目です。「アカウント」ボタンと「プリバシー管理」ボタンは、設定画面の比較的上位に、また、「友だち」ボタンは2ページ目に配置されています。

Lineアプリの設定画面。セキュリティに関する項目としてアカウントボタンとプライバシー管理ボタンが画面中央部に示されている。
図 Lineアプリの設定画面(1)
Lineアプリの設定画面の2ページ目が表示されている。その中央部に「友だち」ボタンが表示されている。
図 Lineアプリの設定画面(2)
■アカウント

まず、設定のアカウントボタンをダブルタップして、アカウントの内容を見ていきましょう。

・パスワード

Lineのパスワードを変更する場合、パスワードボタンをダブルタップします。TouchIDやFaceIDを使って進みます。「パスワードを変更」画面では、パスワードと確認用パスワードを入力します。その後に、変更ボタンをダブルタップします。

・ログイン許可

アカウント画面を進んでいくと、「ログイン許可」ボタンがあります。ログインがオンの場合は、ダブルタップをしてオフにします。オフの場合、自分のiPhone以外からLineにログインすることができないので、Lineの乗っ取りを防止します。もちろん、自分のパソコンからもログインできなくなります。

どうしても、パソコンでもLineを使用したい場合は、次のパスワードでログインを必ず、オフにしておきます。その場合ログインにはQRコードを使用します。

ログイン許可がオンの場合、「ログイン中の端末」ボタンが表示されます。このボタンをダブルタップすると、現在ログイン中の端末が表示されます。また、それぞれについてログオフさせるボタンがあります。

アカウントの乗っ取りの兆候がある場合、「ログイン中の端末」画面で確認をすると同時に、上記の方法でパスワードの変更を行います。

アカウント画面の中央にパスワードボタンが配置され、その上に、電話番号とメールアドレスのボタンが表記されている。
図 アカウント画面のパスワードボタン
アカウント画面の2ページ目に、ログイン許可ボタンが表示され、その下に、Webログインの2要素認証、パスワードでログイン切り替えボタンが表示されている。画面下部には「アカウント削除のボタンが表示されている。
図 アカウント画面のログイン許可ボタン
■プライバシー管理

設定画面の「プライバシー管理」ボタンをダブルタップして、プライバシー管理画面に移動して、セキュリティに関わる項目を確認していきます。

・IDによる友だち追加を許可

このボタンがオンの場合、ダブルタップしてオフにします。オフにすると、第三者があなたのIDを検索して、友だち追加することができません。

・メッセージ受信拒否

このボタンがオフの場合、ダブルタップしてオンにします。オンにすることで、友だち以外からのメッセージは拒否されます。

・Letter Sealing

このボタンがオフの場合、ダブルタップしてオンにします。オンにすることで、メッセージは高度な暗号処理がされ、第三者が読み取ることを防止します。

・QRコードを更新

「QRコードを更新」ボタンをダブルタップすると、マイQRコードやリンクが更新されます。マイQRコードやリンクが漏れた場合、知らない人がトークに勝ってに入ってくることがあります。そのような場合、必ず、ブロックした後削除を行い、さらに、QRコードを更新しておくと、侵入を防ぐことができます。

また、QRコードやリンクを使って友だち招待をした後、QRコードを更新することは。第三者の侵入を予防するのに役立ちます。

・アプリからの情報アクセス

「アプリからの情報アクセス」ボタンをダブルタップして、さらに、右スワイプで「拒否」ボタンまで進み、ダブルタップします。

「拒否」が選択されていると、友だちが外部アプリにあなたの情報へのアクセスを許可した場合でも、そのアプリがあなたのプロフィール情報にアクセスできません。あなたのプロフィール情報の漏洩の防止に役立ちます。

プライバシー管理画面には、IDによる友だち追加を許可ボタン、メッセージ受信拒否ボタンなどが並んでいる
図 プラリバシー管理画面(1)
アプリからの情報アクセス画面には、「常に許可」「お互いが友だちの場合許可」「拒否」の選択項目が並んでおり、「拒否」が選択中になっている。
図 アプリからの情報アクセス画面

・情報の提供

プリバシー管理画面の「情報の提供」ボタンをダブルタップして、情報の提供画面に移動します。そして、情報の提供に関するいくつかの項目についてセキュリティを高める設定します。

①コミュニケーション関連情報

「コミュニケーション関連情報」がオンの場合、ダブルタップをしてオフにします。オフにすることで、Line機能の利用状況などの情報の提供を停止します。

②位置情報の取得

「位置情報の取得を許可」がオンの場合、オフにします。端末の位置情報や移動速度などの情報提供を止めます。

③Line通知メッセージ

「Line通知メッセージ」は、企業が保有する電話番号をキーに配送や予約完了などのお知らせをLineで通知するサービスです。これを利用するかどうかを選択できます。便利な機能ですが、受信ボタンをオフにしておくのが無難です。なお、本バージョンでは、メッセージの受信の切り替えボタンはVoiceOverで利用できませんでした。

④Line Beacon

Line Beaconは、店舗などに設置されたBeaconからの信号を受信することで店舗などの情報を受け取るサービスです。このサービスもオフにしておくのがよいでしょう。

プライバシ管理画面の2ページ目が表示されており、情報の提供ボタンが赤線で囲ってある。
図 プライバシー管理画面(2)
情報の提供画面では、上から「コミュニケーション関連情報」や「位置情報の取得を許可」ボタンなどが並んでいる。その下にも4つのボタンが表示されている。
図 情報の提供画面
■友だち

設定画面の「友だち」ボタンをダブルタップして、友だち画面に移動します。

友だち画面には、「友だち追加」ボタン、「友だちへの追加を許可」ボタンなどが表示されている。その下に、非表示リスト、ブロックリストボタンが配置されている。
図 友だち画面

・「友だち自動追加」ボタン

このボタンがオンの場合は、ダブルタップしてオフにします。このボタンがオンの場合、iPhoneの連絡先に登録されている相手を自動で友だちを追加します。

・友だちへの追加を許可ボタン

このボタンがオンの場合は、ダブルタップしてオフにします。このボタンがオンの場合、あなたの電話番号を知っているLineユーザーが自動で友だちに追加したり、検索することができます。

・非表示リストと削除

「非表示リスト」ボタンをダブルタップすると、非表示にした「友だち」のリストが表示されます。削除したい場合、非表示の「友だち」をダブルタップすると、「削除」ボタンが現れます。

なお、削除しても、友だち関係は残っているので、削除した相手があなたにメッセージを送ると表示されます。本当に削除したい場合は、「ブロック」してから「削除」を行います。

・ブロックリストと削除

「ブロックリスト」をダブルタップすると、ブロックした「友だち」の一覧が表示されます。削除したい場合、「友だち」をダブルタップすると、選択中になり、画面下部に「削除」ボタンが表示されます。複数を同時に削除することも可能です。

「非表示リスト」からの削除とは異なり、「ブロックリスト」で削除すると、友だち関係を解消できます。

◇3種類の削除

上記で説明した削除以外に、友だちリスト画面やトーク一覧画面で削除ができます。合わせて3種類の削除がありますが、「友だちリスト画面」「トーク一覧画面」からの「削除」は、非表示からの削除と同じ扱いで、友だち関係は残っています。

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(3) 不審なメッセージがあった場合の対処

不審なメッセージや不快なメッセージがあった場合、迷惑の種類・程度に応じて3つの対処を行うことができます。

①非表示・削除
友だちリストのポップアップメニューに、「非表示」「ブロック」「削除」ボタンが配置されている。
図 友だちリストのポップアップメニュー

友だちを「非表示」にすると、友だちリストから消え、また、トークルームも消えます。しかし、相手がメッセージを送信すると受信します、また、通話も呼び出し音が鳴ります。

非表示にした友だちをさらに、削除することもできます。削除しても友だち関係は持続していることについては注意が必要です。

<非表示にする操作方法>

  • ・ホームから友だちリストを表示して、非表示にしたい友だちを1本指でトリプルタップ、または、1本指でダブルタップ&ホールド(ダブルタップの後、指を抑えたままにする)を行います。現れたポップアップメニューで、「非表示」ボタンまで進み、ダブルタップします。
  • ・また、トーク一覧画面でも同じことが可能です。該当の友だちに移動して、下スワイプします。「通知オフ」「削除」「非表示」と順に読み上げるので、「非表示」と読み上げた後、ダブルタップします。その後、ポップアップウィンドウで、「非表示」ボタンをダブルタップします。

<削除する方法>

  • ・前節の「安全に使うための設定の設定」で説明したとおり、「設定」>「友だち」> 「非表示リスト」から削除できます。
  • ・友だちリスト画面やトーク一覧画面を一本指トリプルタップして、ポップアップメニューの削除ボタンをダブルタップします。
②ブロック・削除

特定の相手からのメッセージや通話を受けたくない場合は、その相手をブロックすることができます。友だちリストから消え、メッセージや通話も受信しません。また、ブロックをした後、解除することも可能です。

ブロックされた相手には、ブロックの通知は送られませんが、メッセージが既読にならないことから気づくかも知れません。ブロックした相手をさらに削除すると、友だち関係も解消することができます。

<ブロックの方法>

  • ・トーク一覧画面にてブロックしたい相手に進み、ダブルタップを行います。
  • ・トークメッセージ画面にて、画面上部右にあるトークメニューをダブルタップします。
  • ・トークメニュー画面にて、3回程度右スワイプを行い、「ブロック」ボタンまで進み、ダブルタップします。
  • ・○○さんをブロックしますかとのポップアップウィンドウが現れるので、右スワイプでブロックボタンまで進み、ダブルタップします。

<削除の方法>

「設定」>「友だち」>「ブロックリスト」から削除を行います。

トークメッセージ画面の上部右の、トークメニューボタンが赤い円で囲まれている。 また、友だちでないユーザーの場合、その旨の注意とブロックボタンと通報ボタンが表示されている。
図 トークメッセージ画面のトークメニューボタン
トークメニュー画面では、上部に通知オフ、招待、ブロックボタンが配置されている。 また、下部には、通報に進むための「設定」ボタンが配置されている。
図 トークメニュー画面
③通報
トークメニューの設定画面の最後に通報ボタンが配置されている。
図 トークメニューの設定画面

 詐欺やフィッシング、迷惑なトークの場合、その友だちを通報することができます。通報すると、Line運営会社が調査をして、利用規約に抵触する行為が確認できた場合は、対応するとのことです。

<通報の方法>

  • ・トーク一覧画面にて通報したい相手に進み、ダブルタップを行います。
  • ・トークメッセージ画面にて、画面上部右にあるトークメニューをダブルタップします。
  • ・トークメニュー画面の最後の設定ボタンをダブルタップします。その設定画面の最後に「通報」ボタンがあります。
  • ・通報ボタンをダブルタップすると、通報画面が現れ、通報する理由を選択して、画面下部の「同意して送信」ボタンをダブルタップします。


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