サービスの概要
耳が聞こえない人の通話を手助けする「電話リレーサービス」が公的サービスとして7月1日から始まります。このサービスは、オペレーターが手話や文字などを使って会話を仲介するものです。これまでは、試験的に行われていましたが、法律に基づく国の制度に衣替えして、内容も刷新されました。このサービスは、耳の不自由な人がスマートフォンやパソコンの専用画面から電話をかけると、オペレーターにつながり、話したいことを文字や手話で伝えると、通話相手に取り次いでもらえるというものです。24時間対応になるほか警察や消防への緊急通話にも使えるようになります。
今後の課題
NPO法人「インフォメーションギャップバスター」によると、金融機関や通信販売、保険会社などに取り次いでもらっても、「本人でないとダメ」と通話を拒まれる事例も少なくないようです。折角、通話の環境が整っても、各企業の「合理的配慮」が実施されなかったら、この制度も十分に活用できません。この制度の認知度向上とともに、各企業の制度の理解と合理的配慮が今後の課題となっています。
米国の30年遅れ
また、「電話リレーサービス」は、米国では1990年のADA法(障害のあるアメリカ人の法律)で義務付けされています。このサービスを公的に提供していないのは、主要7カ国(G7)では日本だけでした。なぜ、米国の電話リレーサービスから30年も遅れたのでしょうか。関心があるとこです。