2021年度の申請・採択
この総務省の補助事業については、前回のニュースレターでも紹介したとおりですが、2021年度の「地域連携型」につきましては、2次募集の申請・審査・採択も終了し、1次募集も合わせて、当初の計画どおり100箇所(100市町村)で実施されているところです。1箇所最大130万円、総額1.3億円の補助事業です。
視覚障害者を対象にした「講習会」は、100件のうち、堺市視覚障害者協会の1件のみと思われます。高齢者を対象にした講習会は、ハードルがそれほど高くないのか、地元IT関連のNPO法人、シルバー人材センター、民間パソコン教室、IT企業などが多数申請しています。中には、1社で7, 8箇所(市町村)を申請したところも少なくありません。
全国で申請、サポーターを倍増
視覚障害者の8割近くがICT未利用者と推測され、このデジタルデバイドの解消が指摘されていますが、サポート団体の努力だけでは限りがあります。地域の民生委員や眼科医のほか、その他多くの関係団体と連携して進めていくことが必要です。本補助事業は、全国のサポーターの倍増や関連団体との連携強化など、デジタルデバイドの解消の起爆剤になるものと考えています。次年度は是非、全国のICTサポート団体には本補助事業に応募して欲しいと思います。
この補助事業は、令和3年から7年までの5年間続けられますが、2022年度からは申請数が100件以上になり、競争になることは必至と思われます。獲得確率を上げるためには、独自の特徴を持つ、説得力のある申請資料を作成すること、また、できるだけ早い時期に申請することが重要です。
公募要領(pdf)では、7 (2)に選定審査項目も記載されていますので、それらの項目を特にアピールすることが大切です。デジタルデバイドの状況が高齢者以上に深刻な視覚障害者を対象にすること自体がアピール項目になるのではないでしょうか。